坐骨神経痛??

37歳、女性の症例。

 

半年前から左足にしびれがあり、病院では坐骨神経痛と診断されたそうです。 通院で一度は症状が緩和するも、再度しびれに悩まされていたとのこと。 問診していると、どうもよく聞く坐骨神経の症状とは違います。

足の側面が痛いとの事。

坐骨神経痛は基本は背面、お尻から太ももにかけて、坐骨神経が走っている箇所に痛みやしびれが出ます。

以前から足の側面のしびれを通院で治療していたらしいのですが、当院のとらえ方では、脚側面のしびれ痛みに関しては、 ① お尻側面筋肉(その中でも小殿筋)のコリの関連痛 ② 股関節周りの不調 ③ 足首の不具合 の3パターンに分けて考えていきます。

検査の結果、今回のパターンでは③の足首の不具合が怪しい。

足首の不具合ですが、この方の場合は膝から下にある骨二本の内、外側の腓骨と言う骨が下がっていました。

内側の脛骨の下には距骨と言う骨がありますから、脛骨は下に下がるという事はあまりありませんが、腓骨に関しては下に支えが無いために日ごろの体重のかけ方や、捻挫などの後遺症で下に下がってきます。 腓骨の下は外くるぶし、脛骨の先は内くるぶしです。この方の場合は外くるぶしが内くるぶしよりかなり低い位置にあります。腓骨が下がっているのが見た目にもわかります。

腓骨が下がると、脚全体の側面の筋肉が下にひっぱらられて緊張します。もっと言えば脇腹くらいまで引っ張られます。余談ですが、わきの下がこそばゆい人、腓骨を正せば取れる場合があります(笑)

これが今回のしびれの直接原因ではないかと考えました。と言うことはやっぱり坐骨神経痛では無い??

問診を進めていくと、陸上を15年ほど頑張っていたとの事。トラックを周る際のコーナーワークで左回りのために、左足首がより負担になったのでは?陸上のトラック競技者には多い原因です。 さらに左は捻挫癖があったみたいなので、根本の原因はどちらかわかりませんがおそらくそういった事でしょう。

後は、日常生活での上半身の使い方も大きく影響しています。 上半身が前に傾いています。こうなると、足が両方外側重心、さらに指では無くかかとに体重が乗ってしまいます。。これも正さないといけません。 外側重心なら今後も腓骨が下がる力がかかりますし、かかとに体重が乗ったままでは、今後背面に問題が出る場合があります。実際、腰や太ももの裏側にも慢性的な痛みがあるとの事。

施術はいつもどおり、まず上半身を腕を使って正します。 その後は先ほどの腓骨を調整、かかと重心を調整します。 最後に骨盤を使って背骨までを調整。

初診はこれで終了です。

施術後確認してみると、側面のしびれ、痛みはゼロになりました。 ただし、特に外側重心を正さない限り、症状が戻り続けるため、あと数回施術が必要と伝えました。

今現在4回目ですが、症状がほとんど戻らなくなってきました。 自宅で簡単なエクササイズを提案しましたが、忘れずにやってくれてるみたいです。

本当につらい症状を経験した人は気合いが違いますね(^^)

素晴らしい!!

坐骨神経痛と診断された方、もちろん本当の坐骨神経痛(お尻からひざ裏にかけてのしびれ)の方も、坐骨神経痛と言われたが今回の様に側面に痛みしびれがあって、通常の症状とは少し違う方も、どちらの場合も施術は可能なので、お困りの方はご連絡ください。

 

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